世界的な電気自動車の普及=EVシフトを見据えて、大手商社が、モーターなどに欠かせない素材である銅の鉱山への投資を加速させています。

三菱商事は南米ペルーの銅鉱山の開発にイギリスの資源会社と共同で日本円で5500億円余りを投資することを決めました。

この鉱山は、まだ開発されていない鉱山の中では世界有数の埋蔵量とみられ、2022年の生産開始を目指しています。

また、住友商事は南米チリにある銅鉱山の運営に参画することを決めたほか、丸紅もチリにある別の銅鉱山で開発に向けた本格的な調査を行っています。

大手商社が銅の鉱山への投資を加速させているのは、電気自動車の普及=EVシフトが進むとみているからです。

銅はモーターや配線などに欠かせない素材で、電気自動車ではガソリン車と比べ1台当たり3倍程度の銅が使われるほか、充電設備などにも必要なため、今後、需要が増大すると見込まれています。

一方で、開発しやすい有望な鉱山が減ってきていることもあり、各社としては、EVシフトが本格化する前に銅の資源を確保し、収益力の向上につなげたい考えです。
2018年12月16日 11時04分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181216/k10011749051000.html