トヨタ自動車は5日、スポーツカーの新型「GR86」を初公開した。2012年に発売した初代86を9年ぶりにフルモデルチェンジ。エンジンの性能を高め、加速性と操作性がアップした。日本での発売は今秋予定で、価格は未定。

 初代に続き、トヨタとスバルが共同開発した。エンジンは、「水平対向4気筒」を搭載。排気量は2・0リットルから2・4リットルにアップし、時速100キロへの加速時間を7・4秒から6・3秒に短縮した。車体も改良して低重心化を実現。街乗りからモータースポーツまでどんな状況で運転しても「走る楽しさ」を感じる操作性に仕上げたという。変速機は6速マニュアルと6速オートマチックがある。

 スバルは「BRZ」の名で昨年11月に公開し、今秋に米国で発売する予定。86とBRZは基本構造は同じだが、走りの「味」には違いをつけ、双方の個性を引き立たせたという。

 初代86は、トヨタが13年ぶりのスポーツカーとして12年に発売。世界で累計20万台以上を販売した。トヨタはスポーツカーの「復権」を目指し、17年に専門ブランド「GR」を設立。19年に「スープラ」、昨年に「GRヤリス」を発売した。2代目となった新型の86にも「GR」の名を冠した。

 トヨタは、ラリーや耐久レースといった世界各地のモータースポーツの大会に86やGR車で参戦。そこで得た経験やデータをクルマ作りに活用する試みを進めている。
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