次はドゥカティの70度クランクV4の話です

ドゥカティのMotoGP機についてはこれまで特にクランク角は明言されていませんが、市販車で2006年発表のデスモセディチRR
と2017年発表のパニガーレV4が70度クランクを採用しています

さてドゥカティが公表しているパニガーレV4の点火間隔は以下の通りです
(一般的な気筒間の角度表記ではなく、1番気筒を起点としての回転角表記)
https://i.imgur.com/d7IL1FO.jpg

見ての通り4ストロークの720度の1サイクルのうち380度で4つの気筒の点火が終わるという変わった点火パターンで、一般には
古くからのビッグバン理論に基づいてタイヤのスリップ・回復によるトラクション云々といった説明がされていますが、果たして
それが本当の狙いなのか?というのがこのスレでのお題です

まずこのエンジンの集合は前バンク2-1、後バンク2-1ですが、前バンクの点火間隔は290度-430度(360度±70度)、後バンクも
380-90=290ですから前バンクと同じ290度-430度(360度±70度)の点火間隔です

よって排気干渉が最も大きい180度-540度(360度±180度)からは十分遠いと言えるでしょう

一応点火パターン図も描いてみました
https://i.imgur.com/gnXmc8Q.png

(今日はここまでです)