2022/05/21 11:45

https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20220513-OYT1T50107/

 投票用紙は「紙にあらず」――。こんな事実をご存じだろうか? 選挙で使用される、あのスベスベして書き心地抜群の投票用紙は樹脂でできているらしく、ある会社が持つオリジナルの技術だというのだ。その会社に真相を聞いた。(デジタル編集部 古和康行)




ステキな書き心地の秘密を聞きたかったのに

 選挙で投票に行くたびに感じていた投票用紙の書き心地の良さ。四角く区切られた記入スペースで、投票用紙と相対し、「よしっ」と鉛筆で候補者名を記入する。ツルツル、スベスベの紙に小気味よく鉛筆の黒が移り、
その紙を折りたたんで投票箱に入れると、なんだか自分も「大人としての責任」を果たしたような気分になってホッとした気持ちになる。投票に行った人ならそんな感覚になったことがあるだろう。

 あのステキな書き心地の投票用紙を作っているのは、合成紙メーカー「ユポ・コーポレーション」(東京)だ。その担当者に書き心地を実現する 秘訣をオンライン取材で聞いた。



 「あの紙はどうやって作られているのですか?」

 「紙ではありません。合成紙『ユポ』です」

 質問するや否や、投票用紙を担当する加工品部の鹿野民雄部長はすぐにピシャリと言った。そして、こう付け加えた。「紙ではなく、フィルムに近いものと思ってください」。一体、どういうことだろうか。

 「紙」には明確に定義がある。紙とは、木材の繊維をほぐした「パルプ」をシート状にしたものだ。一方で、投票用紙の原料に木材は使われていない。使用するのは、「ポリプロピレン樹脂」で、これに無機充填剤を混ぜて熱で溶かし、紙のような厚さになるまで引き延ばす。
そうすると、微細な穴が無数に開いたフィルムができる。この穴に鉛筆の黒鉛が削れて入ることできれいに黒が移る仕組みになっている。これが、投票用紙に使われる合成紙「ユポ」の正体だ。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20220513-OYT1T50107/2/

https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20220513-OYT1T50107/3/