10/23(水) 19:16配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000590-san-sctch
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20191023-00000590-san-000-view.jpg

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心臓の筋肉の細胞をシート状に加工し、重い心不全患者の心臓に移植する再生医療の研究について大阪大の澤芳樹教授らのチームが近く、治験としての実施を厚生労働省の審査機関に申請することが23日、同大への取材で分かった。

 これまでは基礎研究の意味が強い臨床研究として年内に移植手術を行う見通しだった。治験は臨床研究と同様に安全性や有効性を確認するが、保険適用される治療として適切かどうかも評価されるため、より実用化に近づく。治験の計画は既に学内の審査委員会で承認されている。

 対象は心筋に血液が届きにくくなり、心臓の働きが弱くなった虚血性心筋症の患者。iPS細胞由来の心筋シートを心臓に貼り付けて機能の回復を目指す。

 臨床研究は昨年5月に厚労省の部会が実施を承認。当初は昨年度中に手術を行う計画だったが、6月の大阪北部地震でiPS細胞の培養施設が被災し、遅れていた。