高知大学の斉藤知己准教授と沖縄県立芸術大学の藤田喜久准教授は31日までに、辺戸岬周辺と伊江島の2カ所の海底洞窟で新種のエビを発見したと発表した。見つかったエビは、はさみの部分が白いのが特徴。スベスベオトヒメエビ属の仲間で「オクノスベスベオトヒメエビ」と名付けられた。藤田准教授は「海底洞窟はまだ知られていない生き物がたくさんおり、重要性が示された」と意義を語った。

 見つかったエビは、はさみ部分が白く、甲羅の長さは約5ミリ。全長が約2センチなのに対し、はさみが約3センチと大きい。スベスベオトヒメエビ属のエビは世界で20種発見されており、国内では6例目。

 研究成果は7月26日に学術誌「Zootaxa」で発表した。新種のエビとして、これまでにダイバーからの目撃情報はあったが、研究されていなかったため、標本がなく、名前も付けられていなかった。

 藤田准教授によると、新種と最も似た種類が大西洋で見つかっており、「海底洞窟という閉鎖的な環境に住むにもかかわらず、遠く隔てられた海域に分布している。今後、分布や進化も研究したい」と展望した。

■発見されたオクノスベスベオトヒメエビ
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琉球新報 -
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