アメリカの研究チームは人工知能(AI)を使って地震の検出と位置特定をするシステム「ConvNetQuake」を開発しました。
従来のシステムは体感できないほど小さな地震を検知することを苦手としていましたが、
「ConvNetQuake」はAIを使用することで、大小さまざまな地震を検知することが可能になったと、
海外メディアのFuturismが報じています。

A New AI Detected Seventeen Times More Earthquakes Than Traditional Methods
https://futurism.com/ai-earthquakes-traditional-methods/

日本だけでなく、アメリカにおいても地震が数多く発生しており、
南カリフォルニアだけでも毎年約1万回の地震が発生しているとのことです。
しかし、その地震の多くは体感できるものでもなければ、自然発生したものでもないそうで、
石油・ガス業界の企業により、産業排水を地下深くに注入していることを原因としています。


「ConvNetQuake」はディープラーニングによる地震の検出と位置特定を行うシステムです。
特殊なアルゴリズムを用い、揺れが自然発生によるものか人為的なものかを地震動の測定値から区別するものとなっています。
実際にオクラホマ州の地震活動を調査したところ、
オクラホマ州地質調査所の「Earthquake Catalogs」で記録されている地震の数の17倍以上の地震を検知できたとのことです。


この調査では「ConvNetQuake」がアメリカ中部の地震の検出に適用され、検出結果の改善に役立っていますが、
「ConvNetQuake」はさらに広範囲に適用される可能性があります。
今後、地震活動をさらに効果的に検出し分類することができれば、
地震発生の予兆を検出して重要な情報をいち早く提供し、周囲の人々に警告することが可能になると考えられます。

しかし、「ConvNetQuake」はこれから起こる地震の発生を予測することはできません。
地震を予測できる技術が開発されるまでは、このシステムを活用して、地震を早期発見することで、
被害を最小限に抑えることが重要になるとFuturismの記者は述べています。

関連ソース画像
https://i.gzn.jp/img/2018/02/16/convnetquake/01_m.png

GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180216-convnetquake/