日本では日銀が社債の購入を拡大しており、3日には残存期間が1〜3年の社債を3000億円購入した。市場観測では、新型コロナウイルスによる業績悪化が懸念されるANAホールディングスやJ・フロントリテイリングのほか、北海道電力や太平洋セメントが買い入れ対象となったようだ。

日銀の買い取りの平均レートはマイナス0.073%となった。市場では「日銀による購入を見越して、一部の銘柄ではマイナス利回りでの売買が成立しているようだ」(マニュライフ・インベストメント・マネジメントの押田俊輔クレジット調査部長)との声も出ている。

国内社債市場は、日銀が4月末に社債の購入額や対象の拡大を決め、落ち着きを取り戻している。日銀の存在感が株式市場だけでなく社債市場でも高まっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61171030U0A700C2EA1000/