政府は4日、2018年度版の食育白書を閣議決定した。20〜30代の若い世代で朝食を抜くことの多い人の割合が26.9%に上り、前年度より3.4ポイント増加したとの調査結果を紹介。小中学生でも増加傾向にあり、白書では、子どもの健全な食習慣の形成のためにも今後親になる若い世代が「食への意識を高める必要がある」と意識の改善を促した。

20〜30代で朝食を「ほとんど食べない」と答えたのは17.9%で、前年度より3.1ポイント増えた。週に2〜3日しか食べない人も9.0%おり、合わせて3割近くが朝食を抜きがちとなっている。

小学6年でも「全く食べない」「あまり食べない」が合計5.5%、中学3年で8.0%に達し、それぞれ0.9ポイント、1.2ポイント増えた。理由は「食べる時間がない」「食欲がない」が多く、就寝時間が不規則なほど朝食を食べない傾向がある。

白書では、子どもの食習慣の形成は個々の家庭の問題ではなく「社会全体で取り組むことが重要」と指摘。改善策として、地域の人が無料や安い価格で食事を提供する「子ども食堂」などの取り組みを紹介した。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45654260U9A600C1000000/