スルガ銀行は9日、今年6月末の不良債権額が前年同期の4・6倍の1356億円となったと発表した。取引先のシェアハウス業者が破綻し、投資用不動産向け融資が焦げ付く恐れが強まった。

 これに伴い、不良債権処理費用が急増し、同日発表した平成30年4〜6月期連結決算の最終利益は前年同期比70・5%減の31億円と大幅に落ち込んだ。現在もシェアハウス向け融資の精査を進めており、今後も貸倒引当金の積み増しにより業績下方修正の可能性があるとしている。

 スルガ銀行は中古アパートへの投資などでもずさんな融資をしていた疑いが発覚し、いったん発表した30年3月期決算を6月に下方修正した。不良債権額を修正後の今年3月末と比べても9割近く増加。不良債権比率は昨年6月末が0・89%、今年3月末は2・20%だったが、今年6月末は4・27%に達した。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180809/bse1808092142002-n1.htm