東芝(6502)は27日、定時株主総会を開き、全4議案を可決し、終了した。メモリー事業売却後の収益性が注目されるなか、車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は「当社の製品は高く評価されている。本来の実力を発揮すれば収益は回復し、企業価値も向上する」と語った。

 車谷氏は将来について、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)を念頭に「デジタル技術を活用した高度なサービスを中長期的に提供したい」と強調。「機器や部品の販売をして終わりではなく、保守や情報分析といったサービスも顧客に提供していきたい」とし、高収益で持続性の高い事業の展開を目指す方針を示した。

 今月発表した7000億円をめどとした自社株買いについては、車谷氏は「法令上の制約や株式需給への影響などを検討したうえで、可能な限り早期に実施する」考えを説明した。

 株主からの事前質問が多かった東証1部への復帰時期については、秋葉慎一郎副社長が「可能な限り早期に復帰できるよう、内部管理体制のより一層の改善に努める」と答えた。

 出席株主数は619人と、昨年の定時株主総会(984人)を下回った。総会の開催時間は2時間6分と昨年(3時間9分)を下回った。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2018/6/27 12:31
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL27HAK_X20C18A6000000/