0001へっぽこ立て子@エリオット ★
2018/05/10(木) 13:25:45.05ID:CAP_USERウォルマートはフリップカート株の77%を取得する。ソフトバンクグループがサウジアラビアなどと共同で発足させた10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」などの既存株主から買い取る。買収額にはフリップカートが新たに発行する株式(20億ドル)の取得も含まれる。
ウォルマートのダグ・マクミロン社長兼最高経営責任者(CEO)は声明で「インドの小売市場はその規模と成長性を考えると世界で最も魅力的な市場の一つ」と強調した。株主として残る米ファンドのタイガー・グローバル・マネジメントや中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)、米マイクロソフトと技術や戦略で連携する。
ウォルマートは07年に地場のバルティ・グループと合弁会社を設立し、インド市場に参入した。14年に単独出資に切り替え、9州で21店展開。小売業の外資規制のため、会員制の卸売店という形態をとっている。今回の買収で多数の消費者に直接販売できるネット通販市場の開拓に乗り出す。
インドでは「キラナ」と呼ばれる品ぞろえの限られた家族経営の小売店が生活に浸透している。食品スーパーや家電量販店といった近代的な小売店はまだ限定的だ。
だが、低価格のスマートフォン(スマホ)の普及により、豊富な品ぞろえから選べるネット通販が急拡大。英調査会社ユーロモニターによると、17年のネット通販市場は310億ドルと2年前の2.5倍になった。
07年に創業したフリップカートはかつて5割前後のシェアを握っていたとされる。だが、13年のアマゾンの参入で競争環境が激変した。
米調査会社フォレスター・リサーチによると、フリップカートのシェアは過去に買収した他社サイトを含め約40%。アマゾンは地場大手のスナップディールを抜き、シェア31%とフリップカートを急追する。自前の配送センターを相次ぎ設け配送網を拡大。品ぞろえを増やし、会員制サービスを充実させるなどして顧客を増やしてきた。
個人投資家のサンディープさんは「アマゾンのサービスは簡単で速い」と評価。米国帰りの20歳代の起業家も「フリップカートの方が安いかもしれないけど、アマゾンに欲しい商品がないときに見るくらい」という。
フリップカートはウォルマートの傘下に入ることで巨額の資金を手にし、同社がインド国内に持つ倉庫や仕入れ先、流通のノウハウなどで相乗効果を生み出し、アマゾンに対抗する。フリップカートのビニー・バンサル共同創業者は「(ウォルマートによる)投資は顧客との関係を強めるのに重要だ」と歓迎した。
ウォルマートは16年に30億ドルを投じて米新興ネット通販「ジェット・ドット・コム」を買収するなど近年はネット通販への投資を増やしてきた。1月には楽天と提携、年後半にも日本でネットスーパーを始める。
アジア事業の拡大もめざしており、そのためにはインドの攻略は欠かせない。米コンサルティング会社アリックス・パートナーズの小売り担当、ローシャン・バルマ氏は「アマゾンもウォルマートも中国でアリババ集団などにかなわなかった。アジアの成長力を取り込むにはインドが次の戦場だ」と指摘する。アリババが中国以外のアジアでも影響力を高める中、インドで新たな戦略を打ち出すことが急務だった。
(スレ立て依頼から)
2018/5/9 19:30
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30260470Z00C18A5FFJ000/