NHK NEWS WEB 5月8日 17時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2018_0508.html
(ファットバーガーの店内)
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(ファットバーガーのハンバーガー)
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ハンバーガーといえば、ファストフードの代名詞…だったはずですが、いまやそのイメージは
過去のものになったかもしれません。本場アメリカから人気チェーンが次々と上陸。こだわりの肉質、
価格は1000円など、「安い早い」とは一線を画すバーガーが登場。これには国内大手も黙って
見てはいられないと、デフレ時代の戦略を転換しています。 およそ20年ぶりの「ハンバーガー戦国時代」と
言われる現場からは、今の世相もかいま見えてきます。
(経済部記者 長野幸代)


黒船襲来 続々と

4月、東京・渋谷の駅前に新たなハンバーガーチェーンがオープンしました。アメリカ・ロサンゼルスに本社を置く
「ファットバーガー」。世界20か国で200店舗余りを展開する人気チェーンです。

特徴はなんといっても、ボリューム。普通サイズのハンバーガーで肉の重さは115グラム。なんと、
国内の一般的なハンバーガーの2倍から3倍の大きさです。しかも肉の量は、お客の要望に応じて、
最大6枚=690グラムまで増やすことができます。

一方で、オーストラリア産牛肉の赤身を使って、脂肪分を通常の半分程度の20%ほどに抑えているとして、
「ヘルシーさ」も売りにしています。気になるお値段は、主力商品の価格帯が600円台から1000円前後と、
500円以下の商品が主流の国内チェーンよりも高めです。

また、ビールなどのアルコールと一緒に夜の食事としても楽しめるよう、店内にはバーカウンターも設けられています。

なぜ、いま日本への進出を決めたのか。 運営会社の遠藤洋取締役は「国内では肉をメインに打ち出したバーガーチェーンは
実はあまりなく、需要がある。ハンバーガーというより、ぜひ肉を食べてほしいという思い」と話しています。
会社では今後3年以内に10店舗を出店するとしています。


本場から進出続々

このところ、海外のハンバーガーチェーンの日本進出が相次いでいます。

大きな注目を集めたのは、3年前に東京・港区にオープンした「シェイク シャック」です。ニューヨークで
人気のチェーン店で、ホルモン剤を使わず、じっくり育てた牛肉を使用していることが特徴だとしていて、
若い世代を中心に人気を集め、店舗の数は、当初の計画を2年前倒し、ことし中に10店舗まで拡大する見通しです。

これだけではありません。同じく3年前に東京・自由が丘に初出店した「ベアバーガー」もニューヨークで人気のチェーン。
放し飼いで育てた牛肉に保存料を使わないパン、さらに有機肥料で育てた野菜が売りのお店です。

2年前に東京・秋葉原にオープンした「カールスジュニア」は、カリフォルニア州発祥で、ここも150グラムを超える
肉のボリュームが特徴です。

ロサンゼルス発祥の「ウマミバーガー」は、ナイフとフォークで食べる“ハンバーガーレストラン”をコンセプトに去年、
東京・青山にオープン。日本の“うま味”をアメリカ人のソウルフードでもあるハンバーガーと掛け合わせたもので、
昆布や醤油などでソースなどが作られています。

東京・港区にオープンした「ザ・カウンター」では、肉の種類やサイズ、パンやチーズにソース、野菜などの
トッピングを客が自由に選べる“カスタムバーガー”が人気です。

いずれの店でも、1000円以上する高価格帯が主流で、ハンバーガーといえばファストフードというイメージが
様変わりしつつあります。健康志向に対応したものや、彩りや見た目の迫力がいわゆるインスタ映えすることからも、
これまであまりハンバーガーを食べていなかった若い女性にも食事としての人気を集めているのです。


(続きは記事元参照)