日本共産党の尾崎あや子東京都議は15日、都議会公営企業会計決算特別委員会で質問し、豊洲新市場の地下水管理システムが破綻し、雨水浸透抑制施設でも雨水・汚水のpH値が正常になる見通しが立たないなど、都の計画が次々と狂ってきていることを明らかにしました。

 都はこれまで、地下水管理システムによって豊洲新市場の地下水位を海抜1・8メートルにすることを目標にしてきました。昨年10月から同システムを本格稼働させています。

 尾崎氏は、台風による降雨などで水位が5メートルを超えた所もあったことを示し「本稼働してから1年たっても、11月10日時点で海抜1・8メートルになっているところは1カ所もない」と指摘。都がバキューム車まで出動させて排水しているのは、地下水管理システムの破綻を示すものではないかとただしました。

 都の村松明典中央卸売市場長は、地下水位が依然として高い状況であることを認めましたが「(システムは)適切に稼働しているものと考えている」と破綻を認めませんでした。

 尾崎氏は、豊洲新市場に設けた雨水浸透抑制施設の雨水・汚水が再処理を必要とするほどの強アルカリ(pH12程度)を示していることを取り上げました。数値が正常になる見通しは立っておらず、都の当初の計画がここでも狂ってきていることが明らかになりました。

 尾崎氏は、「このような所に、生鮮食品を扱う市場は、やはりふさわしくない」と述べ、水産仲卸や物販などの関連業者の中から移転反対の声が広がっていることを紹介。移転の中止を重ねて求めました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-16/2017111604_01_1.html