米航空宇宙局(NASA)は8月29日にも、月探査用の大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」をフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げる。今回、SLSに搭載される新型宇宙船「オリオン」に宇宙飛行士は搭乗しないが、2024年には飛行士を乗せて月軌道の周回、25年以降にはアポロ計画以来、約半世紀ぶりとなる飛行士の月面着陸を目指している。8月5日、有人宇宙部門の拠点であるテキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターを訪れると、熱気が高まっていた。

アルテミス計画では、「最初の白人以外の人と、最初の女性」を月面に着陸させることを目標に掲げている。1969〜72年にアポロ計画で月へ降り立った計12人は全員が白人の男性だった。アポロ計画から半世紀が過ぎた現在、「多様性」は新しい有人月探査におけるキーワードの一つとなっている。センターで開かれた記者会見で、NASAは「42人いる現役のNASAの飛行士全員に資格がある」と説明した。

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