「やる気」の強さが脳内の化学物質の量に関連していることが判明

 物事をやり遂げるための「やる気」を高く保ち続けることは人生において重要ですが、欲しい時に十分なやる気を引き出すことは困難です。
 スイス連邦工科大学ローザンヌ校とエディンバラ大学の研究チームは、脳における化学物質の量がやる気の強さに関わっているとの研究結果を発表しました。

 Glutamine-to-glutamate ratio in the nucleus accumbens predicts effort-based motivated performance in humans | Neuropsychopharmacology
 https://www.nature.com/articles/s41386-020-0760-6

 The (neuro)science of getting and staying motivated | EurekAlert! Science News
 https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-08/epfd-to081220.php

 やる気の有無は人生の成功と失敗に関わる重要な問題ですが、やる気を必要とする行動に従事できる程度には個人差があることも知られています。
 研究チームは、無関心や無気力といったやる気の欠如が、アルツハイマー病などの神経変性疾患や精神障害の患者に見られる点に着目し、前脳に存在する側坐核と呼ばれる部位を対象にした研究を行いました。

 側坐核は報酬や快感、恐怖などに重要な役割を果たすことが知られており、やる気の強さにも関連していることがわかっています。
 研究チームはやる気を定量化して調査するため、「やる気と引き換えに金銭を得られるタスク」を設計し、被験者に金銭的なインセンティブを提示して「やる気を必要とする行動」に従事してもらったとのこと。

 今回の実験では20歳〜30歳の男性43人が被験者に選ばれました。研究チームは被験者の脳をプロトン核磁気共鳴スペクトロスコピー(1H-MRS)と呼ばれる高度な手法でスキャンして、側坐核の代謝物や神経伝達物質などの量を具体的に測定したそうです。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

Gigazine 2020年08月14日 19時00分 サイエンス
https://gigazine.net/news/20200814-neurotransmitter-predict-effort-based-motivation/