松本博文 | 将棋ライター
6/29(月) 1:26

https://amd.c.yimg.jp/amd/20200629-00185551-roupeiro-000-13-view.gif
(記事中の画像作成:筆者)


 いやあ・・・。

 棋聖戦第2局▲渡辺明棋聖−△藤井聡太七段。なんともすさまじい一局でした。


https://twitter.com/mtmtlife/status/1277194257460105216?s=21

 この記事は・・・というか筆者がいつもこのヤフーニュースで書いている将棋の記事には、将棋の指し手を表す、棋譜の符号がいくつか出てきます。将棋にあまり詳しくない方のため、それは最小限にと心がけてはいます。しかしこの記事のように、どうしても符号が必要な場面は出てきます。

「符号が出てきたらもうそこで読む気をなくす」

 そういう方は、符号の意味を理解する努力をされる必要はまったくありません。適当にうまく読み飛ばしてください。


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(観戦記は)図面と指し手はいっさい見ない。これが面白く読むコツで、多くの人は、指し手を目で追ったりするから、すぐくたびれてしまう。文を読み、面白いと感じたら、そこで場面を見れば十分である。

出典:河口俊彦八段『将棋界奇々快々』
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 以上が先人から伝わる、将棋の記事を楽しく読むポイントです。

 さて、藤井七段の△5四金。対局者の渡辺棋聖をはじめ、誰もが予想できなかったこの金上がりは、新時代を告げる歴史的な一手として後世に伝えられるでしょう。


https://twitter.com/mtmtlife/status/1277149497588502528?s=21

そしてその16手後。△3一銀と持ち駒の銀を打つ受けもまた、信じられないような手です。

 渡辺棋聖に▲6六角と2二金取りに打たれた時、藤井七段は残り50分でした。

 ABEMAの中継で表示されている「将棋AI」は局面を解析し、藤井七段の勝率を「61%」と判定していました。やや優勢、というところです。

 「将棋AI」が示す候補手は次の通りでした。

1 △4六桂
2 △3二金 −1%
3 △3一銀 −4%
4 △5五桂 ー8%
5 △3三桂 −11%

 マイナスは勝率がいくら下がるかを示しています。

 ベストに挙げられている△4六桂はなるほど、よさそうな手です。藤井七段は最初その△4六桂の攻め合いを考えていたようです。しかし考えた末に、その順を採用しませんでした。

藤井「激しい変化になるので成算が持てなかったです」

 局後に藤井七段はそう語っていました。

 渡辺棋聖が本線で読んでいたのが△3二金です。これもまたよさそうな手で、そうされると渡辺棋聖は自信が持てなかったようです。

 3の△3一銀以下は参考までに、と挙げられる程度の候補手でしょう。

 しかし藤井七段が選んだのは、検討にも値しないと思われるような△3一銀でした。この手を指し、藤井七段は席を立ちます。渡辺棋聖は驚いたような仕草で、頭に手をやりました。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://news.yahoo.co.jp/byline/matsumotohirofumi/20200629-00185551/
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)