http://www.suntory.co.jp/eco/teigen/jiten/life/01/

人間の体が1日に排出する水分の量を合計すると、約2.3リットルにもなります。
おもな排出分は、不感蒸泄(汗などとして感じなくても
皮膚や呼吸を通して水分が失われていること)として約1リットル、尿や便として約1.3リットル。
健康な人は、1日の排出量とほぼ同じ約2.3リットルの水分を飲食物から補給する必要があります。
平均的な食事で約0.6リットル、食べ物を分解してエネルギーを得る際に
さらに0.2リットルの水分を摂取できるので、残りの約 1.5リットルを飲料水から摂取することになります。

この摂取量と排出量のバランスがくずれると、さまざまな症状があらわれます。
水分が不足すると、脱水症や熱中症の原因になることはよく知られています。
また、過剰に摂取した場合、水中毒という症状が引き起こされ、
内臓に負担がかかり体がだるくなったり消化不良を起こしたりすることがあります。
これは体内のナトリウム濃度が低下するためで、ひどい場合は死に至ることもあります。
一度に大量の水を摂取しないよう注意が必要です。

水分補給の方法として、一気にたくさん飲むのではなく、
1回コップ1杯程度(150〜250ミリリットル)の量の水を1日に6〜8回飲み、
1日の必要量(約1.5リットル)を補給するというものが挙げられます。
朝起きたとき、通勤で歩いたあと、スポーツをするとき、
入浴後、就寝前などにこまめに水を飲めば、水分不足に陥ることなく、
また水のとりすぎで体に負担をかけることもなく、
疲労回復や健康維持に役立てることができると考えられています。