数学で何かが存在するというのは、それが何らかの集合の中に含まれること。
また集合というのは、意味が確定したものの集まりということ。
つまり、数学で存在するというのは、正確に考えることができるということに他ならない。
観測できるとか、実験で確認されているとか、そういうことは関係ない。
頭の中で矛盾なく考えられればいい。だから、実在するとは言わず、存在すると言うのだろう。
虚数が存在しないと考える人は、自然数1も存在しないと考えているのだろうか。
自然数1も存在しないと考えるのなら、虚数iも存在しないでもかまわないと思う。
その人は存在の意味を、数学で遣われている意味と違った意味で遣っているというだけだから。
しかし、自然数1が存在すると考えていながら、虚数iが存在しないと考えている人はどうかしている。
その人は、今まで存在の意味を考えたことがないから、自分で自分が何を言っているのか認識していないのだと思う。