(CNN) インドネシア・スマトラ島の裁判所で、兄に強姦されて妊娠した子どもを中絶した15歳の少女が、禁錮6カ月の刑を言い渡されていたことが24日までにわかった。

裁判所の広報官を務める判事によると、少女はこの1年間で計8回にわたり、兄(17)に強姦されていた。兄は未成年者に対する性的暴行の罪で禁錮2年を言い渡された。

兄妹はともに少年更生施設で刑期を過ごし、社会復帰に向けた職業訓練を受けるという。

同判事によると、少女は妊娠6カ月で中絶した。近隣の住民が頭部のない胎児の遺体を見つけ、ただちに警察へ通報。少女が自分の子だと認めたことを受けて、捜査が始まった。

兄妹の母親も現在、中絶を手伝った疑いで取り調べを受けている。

インドネシア刑法などの改正を訴えている独立研究機関、ICJRの研究責任者は、被害者である少女が収監されるのはおかしいと指摘している。

同国の法律では人工妊娠中絶が刑事罰の対象とされるが、裁判所の指針は女性への性暴力にかかわる事件を慎重に審理するよう求めている。

求刑は兄が禁錮7年、少女が同1年だったとされ、検察側が上訴する可能性もあるという。

CNN
https://www.cnn.co.jp/world/35122959.html