マイナビ2022/12/18 11:30
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早見沙織、水樹奈々、花澤香菜…など、今、トップ声優のラジオ番組が盛り上がっている。「声優ラジオ」と言うと、AMラジオ、特に文化放送で放送されているイメージが強いかもしれない。しかし、現在ではFMラジオでも声優がパーソナリティを務める番組が増えている。さらに、いわゆる声優番組的な内容ではなく、音楽番組やトーク番組のMCとして起用されているケースもある。今回は、トップ声優達の貴重な近況が聞ける人気番組をピックアップして紹介したい。

まずは、『SPY×FAMILY』のヨル・フォージャー、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶなど人気キャラを演じ続けている早見沙織。早見は、2021年1月より、TOKYO FMとJFN系列で朝4時から放送中の『Memories&Discoveries』(以下、『M&D』)の火曜~木曜のパーソナリティを担当している。『M&D』は、超夜ふかしなリスナーと超早起きなリスナーに向けた音楽番組。静けさ漂う時間帯に、早見の声が心地よく響く。FMらしい音楽メインの構成なので、早見はナビゲーター然として番組を進行。

新旧織り交ぜた洋楽中心の番組の選曲自体が素晴らしいのだが、曲紹介前に語られる早見の歌詞の朗読もアクセントになって、リスナーの耳を癒やしてくれている。もちろん、わずかなパートではあるが、早見の近況が聞けるフリートークやメール紹介の時間もあるので、ファンにとっても楽しめる番組だ。

もうひとつ、『M&D』の注目ポイントは、日替わりゲストによるプレイリスト企画だ。毎日、ゲストアーティスト(コメント)が約30分のプレイリストを作成して紹介するという番組のメインコーナー。早見がパーソナリティということもあってか、声優アーティストがゲスト出演することも多い。水樹奈々、水瀬いのり、花澤香菜、内田雄馬、蒼井翔太、上坂すみれ…と、今をときめく声優達の貴重なプレイリスト(選曲)が楽しめるのも魅力的だ。

中でも、上坂すみれのプレイリストが秀逸だった。テーマは「好き好き大好き!林哲司先生」。なんとも上坂らしい、林哲司が作曲した楽曲だけを集めたプレイリスト。実際のオンエアでは、上坂本人による解説コメントの後に、プレイリストとして楽曲が30分間ノンストップで流れるという贅沢な作りになっている。声優のみならず、ロックバンドやアイドルなど幅広いジャンルのゲストアーティストの意外な選曲が楽しめるので、音楽ファンにも是非聴いて欲しい番組だ。

続いて紹介するのは、水樹奈々。紅白歌合戦6回出場、日本武道館7DAYSライブ開催など…声優アーティストの歴史を塗り替え続けているトップ声優アーティスト。そんな水樹は、文化放送で『水樹奈々 スマイルギャング』に出演中。2002年に始まり、放送回数も1000回を超える長寿&人気番組だが、もう1本、TOKYO FMでもレギュラー番組を持っている。

それが『水樹奈々のMの世界』。こちらも、2008年スタートで現在も続く人気番組だ。最初の2クールで一度終了し、その後、特番枠や深夜枠での復活、さらには、放送曜日や時間移動を繰り返したのち、現在は、月曜21時という時間帯に落ち着いている。

スタート当初は、水樹がFMラジオパーソナリティとして、MUSICの世界、MOVIEの世界、MANGAの世界といった形で、Mから始まる色々なカルチャーを掘っていくといったコンセプトだったと記憶しているが、今となっては、ノリは完全にAM。リスナーのちょっとエッチな体験談を「キャノンボール水樹」というキャラに扮した水樹がハイテンションで紹介していくという「ミズガメッシュナイト」という21時台にしては攻め過ぎたコーナーも印象的だ。また、コロナ前の企画にはなるが、水樹がスタジオ内で恵方巻きを作ったり、かき氷を作ったりする料理企画も定番だった。

そんなAMノリ的な企画を行う一方で、貴重なゲスト回があるのも、この番組の魅力だ。ゲストは、交流のある声優が中心で、過去には野沢雅子も登場しているのだが、声優のみならず、スガシカオや武田真治といったライブやミュージカルで共演したアーティストゲストが多数登場しているのも水樹ならでは。AMとFMの両方で長寿番組を持つ水樹だが、来年1月には、さいたまスーパーアリーナ2DAYS公演を開催予定。トップ・オブ・トップ声優アーティストはまだまだ健在である。

最後に、多くの声優ラジオが存在する文化放送の中から、特に注目の番組を紹介したい。毎週日曜22時30分から放送中の『花澤香菜のひとりでできるかな?』だ。花澤と言えば、『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』、『五等分の花嫁』、『すずめの戸締まり』など話題作・人気作に立て続けに出演中の人気声優だが、ラジオ番組が地上波に進出したのは、まだ最近の話。
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