今やオタク文化において、アイドルものは一大ジャンルを築き上げている。そのブームの端緒となったコンテンツの1つが、『アイドルマスター』(アイマス)シリーズだ。現在でもさまざまなメディアミックスが展開されているが、一部では「衰退が止まらない」という指摘もあがっている。

初代「アイマス」が誕生したのは、今から15年以上さかのぼった2005年のこと。当初はアーケード版が稼働していたが、その後コンシューマー版のリリースによって人気が加速。『ニコニコ動画』でファンメイド動画が量産されるなど、絶大な影響力を誇っていた。

また、2011年には本家から派生するかたちでソーシャルゲーム版の『アイドルマスター シンデレラガールズ』が誕生。その後も『アイドルマスター ミリオンライブ!』や『アイドルマスター シャイニーカラーズ』といった作品が生まれ、巨大コンテンツへと成長していった。

ところがここ最近、「アイマス」シリーズは他のアイドルコンテンツの影で存在感が薄れている印象。ネット上では《アイマス自体がコンテンツとして衰退が始まってる》《さすがに言い訳のしようがないくらい廃れたな》《アイマスはオワコンとは言わないけど衰退してるよ》といった声があがっている。

アイマス衰退の理由は? 新作アニメも音沙汰なし…
「アイマス」シリーズの衰退についてはさまざまな説があるが、とくに有力なのはコロナ禍の影響というもの。もともと声優たちによる豪華ライブが魅力だったため、長期間にわたるイベントの自粛によってファン離れが加速したと言われている。

また、新作アニメが一向に制作されていないことを疑問視する声も。最後に放送されたTVアニメは2017年の『アイドルマスター SideM』であり、それから4年が経過しても新作が放送される気配はない。昨年には「アイドルマスター ミリオンライブ!」のアニメ化が発表されたものの、ほとんど動きがない状況だ。

だが過去の「アイマス」アニメが不評だったわけではなく、2014年に公開された劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』はアニメファンの間で高く評価されている。また2015年のTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」も大きな話題を呼び、新規層を多数取り込むきっかけとなった。もし今でも継続的にアニメ化が続いていれば、多かれ少なかれファンが増えていたことだろう。

10月14日には、コンシューマー向けとしては久方ぶりの新作となる『アイドルマスター スターリットシーズン』が発売予定。多数の作品からアイドルが登場することが明かされており、シリーズの集大成とも言える雰囲気が漂っている。新作をきっかけとして人気を取り戻してほしいところだが、果たしてファンの反応はいかに…。

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