0001しじみ ★
2018/12/04(火) 19:27:43.35ID:CAP_USER■日本のコンテンツの映画化が、世界市場で“コケる”のはなぜか?
この素朴な疑問について、まずお話を伺ったのは、モナコに拠点を置く製作会社「シブヤ・プロダクションズ」President&CEOセドリック・ビスカイ氏。毎年モナコにて行われている「MAGIC」の主催者でもある氏は、幼い頃から日本のサブカルコンテンツの大ファン。同プロダクションは、『鉄腕アトム』『コブラ』などのリブート版の製作、ゲームシリーズ「シェンムー3」の共同製作でも知られています。
「かつて『ドラゴンボール』を実写映画化した『DRAGONBALL EVOLUTION』は、本当に評判が悪かったですよね。“版権を売る”という形のみでプロジェクト参加するとどうしてもああいうことが起こってしまいます。作品のクオリティを守るためには、コ・プロダクションとして制作現場にコミットしていくことは欠かせません。
もう一点大事なのは、あらゆる面で信頼を築けるパートナーシップを選ぶこと。ただアメリカのスタジオが製作やマーケティングにおいて、日本のコンテンツをマーベルのような自国のコンテンツと同等にサポートしてくれるかどうかは疑問が残ります。『パシフィック・リム』が『新世紀エヴァンゲリオン』そっくりなのを見ても分かるように、アメリカのスタジオは日本の作品から得たアイディアを自国の作品として出したいというところがあるように思います。そうしたパートナーシップの問題は、作品の品質や興行に少なからず影響を及ぼすものだと思います」
世界へと展開の成功には、日本がある程度のイニシアチブを持つことは必須と言えそうです。
■ハリウッドに頼らなくても実写化はできる?
そもそもスケール感のあるSF作品やファンタジー作品などを、ハリウッドの資本や技術に頼らず実写映画化することは可能なのでしょうか。
フランスやイタリアで大ヒットした『キャプテン・ハーロック』や、人気シリーズの続編『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』など、多くのフル3DCG作品を、海外からの出資で制作してきた荒牧伸志監督は言います。
「単純な話で言えば、世界中で作品を公開することが前提のハリウッドには、そういう条件でお金を集め回収するシステムがあるんだけれども、日本にはそれがないということですよね。でも100億200億なんて予算は作れないから日本では無理という考え方は上っ面に過ぎないとも思いますね。というのも、ハリウッド映画で最もお金がかかっているのはスターの出演料ですから。
日本人はすぐに“無理だ”と言うところがあるけれど(笑)、技術としての日本の3DCGのレベルは世界に比べて遜色がないし、本当に作りたいと思えばなんとかなるものです。マーベル作品もおそらく半分くらいは3DCGで作られていますし、オスカーを獲得した『ゼロ・グラビティ』という作品は、極端な言い方をすれば、ほとんどの映像を3DCGで作った上で、俳優さんの実写部分をはめこむといった作り方です。そういう形であれば、日本でも“実写作品”が撮れるかなと思います」
■必ずしも「実写映画化」にこだわらなくていい理由
クウェア・エニックスのゲームソフト「ファイナルファンタジー(FF)」のシリーズ15作目の映像コンテンツとして、昨年劇場公開された『キングスグレイブ FFXV』を制作した野末武志監督もまた、荒牧氏に同意した上で、実写映画化以外の展開にも大きい可能性があることを示唆します。
「日本でも実写化できる余地は十分あると思います。ただマーベルやDCの映画にどう対抗するかという観点は、あくまでハリウッドの映画ビジネスという土俵の上の話ですよね。僕が日本のコンテンツの行く末を楽観視しているのは、それとは異なるベクトルで示せるものがあると思うからです。今は、技術もメディアも国境も、様々な垣根が崩れていっている時代ですから、これまでとは違う形の挑戦ができるんじゃないか。必ずしもマーベルと同じやり方で対抗する必要はないんじゃないかと」
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https://rpr.c.yimg.jp/im_siggTysHOWhTxhXUT1BV4jpzUw---x800-n1/amd/20181204-00105751-roupeiro-000-31-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/byline/atsumishiho/20181204-00105751/