中の町で用心棒代授受/県警 容疑組員ら4人逮捕
 県暴力団排除条例で暴力団排除特別強化地域に指定されている沖縄市上地(通称・中の町)で、用心棒代などの名目で現金3万円を授受したとして、県警組織犯罪対策課と生活保安課、那覇署、沖縄署の特別合同捜査本部は7日、同条例違反容疑で指定暴力団旭琉会二代目功揚一家構成員の男2人と、キャバクラ店経営者の男ら計4人を逮捕したと発表した。
強化地域における罰則付きの禁止行為規定を盛り込んだ2019年5月の改正県暴排条例施行後、摘発は初めて。
 逮捕されたのは二代目功揚一家構成員の上原智史(38)=那覇市、山城大地(27)=同=と、キャバクラ店経営者の仲村安喜(36)=宜野湾市、関連店舗従業員の玉城優矢(31)=西原町=の4容疑者。
県警は捜査に支障があるとして、4人の認否を明らかにしていない。
 県暴排条例は那覇市松山と中の町の一部を特別強化地域に指定する。同地域で風営法に携わる店舗の営業者が用心棒代などの名目で暴力団に資金を供与することや、暴力団がその供与を受けることなどを禁じている。
 県警は7月、松山や中の町の飲食店などを一斉捜索。8月7日に約100人体制の特別合同捜査本部を設置し、店舗営業者らから暴力団に支払われる資金の流れを捜査してきた。
松山、中の町の繁華街を中心とした中南部地域で、数十店の飲食店や風俗店から功揚一家への資金供与を把握し店舗営業者らの摘発や勧告を行う方針を示している。
 県警は罰則の減免措置があるとして、暴力団に資金提供している営業者に「自首」を勧め、暴力団との関係断絶を呼び掛けている。
2023年09月08日(金) 琉球新報