2023.02.25 16:00

女性セブン

 国民皆保険制度のある日本では、誰でも平等に病院にアクセスできて、受けられる治療の幅も広い。しかしそれゆえに海外では見向きもされないムダな処置が施されている事例も少なくない。

 特にいま、多くの専門家たちが懸念しているのは手術が多いことだ。中には本人に充分な選択肢が与えられずに行われることもある。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが言う。

「特にがんの場合は、ただ手術すればいいのではなく、本人の生き方に沿った治療を選択することが大事です。にもかかわらず日本で手術が多い背景には、長年、外科医が手術の片手間に抗がん剤治療をしてきたという経緯がある。

 近年は手術以外の治療の選択肢を提案できる腫瘍内科医も増えてきましたが、それでもがん治療の進歩は著しく、薬物療法や放射線、重粒子線など、多岐にわたる最新の医療技術を外科医だけで担うことは難しい。

 一方で日本以外の先進国では、手術を行わずに放射線による治療も積極的に行われています」(室井さん)

 特に女性のがん死亡率1位の大腸がん治療に関しては、アメリカの後塵を拝している。米ボストン在住の内科医、大西睦子さんが言う。

「抗がん剤の開発は海外の製薬会社が担うことが多いため、日本人向けに臨床試験をして承認されるまでのタイムラグがあります」(大西さん)

     ===== 後略 =====
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