ドル円が136円台目前まで上昇、株高、リスク警戒が後退するなかで=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ドル円が24年来の高値水準へ再び上昇している。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移するなかで、序盤からリスク選好的な円安・ドル安の動きが先行した。ドル円は135円付近から135.50近辺まで上昇。このところ上値を抑えていた135円台半ばだが、6月15日高値135.59レベルを上抜けると一気に135.97レベルまで上伸した。クロス円も堅調。ユーロ円は142円付近から143円台乗せ、ポンド円は165円台半ばから166円台後半へと上昇。ECB高官らが相次いで9月の0.50%ポイント利上げを示唆、英中銀チーフエコノミストが多少の成長を犠牲にしてでもインフレに対して追加利上げが必要との姿勢を示していた。ユーロドルは1.0510台から1.0580台まで上昇したあとは、ドル買いに押されて1.0550割れに。ポンドドルは1.2240台から1.2320台まで上昇したあとは、1.2270付近へと押し戻されている。ロンドン昼にかけてはドル買い圧力もみられている。米10年債利回りは3.30%付近まで一時上昇したあと、3.26%付近へと小戻ししている。

 ドル円は135円台後半での取引。東京市場では135円を挟む水準で売買が交錯したが、ロンドン時間に入ると買いが再開している。欧州株や米株先物・時間外取引が上昇する中で、リスク選好的な買いで135.50近辺へと上昇。きょうは、その後も下げは限定的。6月15日高値135.59レベルを上回ると上昇に弾みが付いて135.97近辺に高値を伸ばしている。24年来の高値水準になっている。

 ユーロドルは1.05台半ばでの取引。序盤は買いが先行し、1.0510台から1.0580台まで上昇。その後はドル円の上昇加速とともにドル買い圧力に押されている。ユーロ円は142円付近から143円台に乗せている。ドル円の上昇とともに143円台半ばを目指す動きに。対ポンドではユーロ買いが優勢。フィンランド中銀総裁やスロバキア中銀総裁が9月の0.50%ポイント利上げを示唆した。

 ポンドドルは1.22台後半での取引。1.2240台から一時1.2320台まで上昇したあとは、売りに押されて1.2250台へと反落。上に往って来いとなっている。ポンド円は165.50付近から買われ始めると166.80付近へと高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8570付近から0.86台乗せへと上昇しており、ポンド売りが優勢。ピル英中銀チーフエコノミストからは成長を多少犠牲にしてでもインフレ阻止のための利上げが必要としており、政策のトレードオフの管理に苦慮しているようだった。
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