日本銀行の神山一成決済機構局長は、情報通信技術の発展を受けて中央銀行デジタル通貨(CBDC)が将来の決済システムの一部になる可能性があるとし、その必要性や実現性は従来より高まっているとの見解を示した。

神山氏は14日のインタビューで、CBDCについて「日銀として具体的な発行の計画がないことに変わりはない」としながらも、さまざまな領域でデジタル技術が進展しており、CBDCが社会に適合した新たなサービスとして「将来の決済システムの一つのパーツになる可能性は相応にある」と語った。

民間事業者がデジタル通貨の開発に取り組む中、効率性・安全性の高い決済システムの構築に向け、中央銀行が基盤部分を提供すべきだとの議論は「以前よりも世界的に強まっている」と指摘。民間事業者が知見や技術を生かして中銀の基盤を活用した新たな決済サービスを作り上げることに期待しており、「CBDCと民間のサービスが共存・補完し合う形をしっかり作っていかなければならない」と述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2e1a595fbc31145a64e7ef96c1ac394f869ce67d