全日本空輸(ANA/NH)は、国際線エコノミークラスからプレミアムエコノミーへマイルを使ってアップグレードするサービスを、2020年4月1日搭乗分から始める。東京発着の欧米路線の場合、片道2万マイルでアップグレードできる。

対象はANAのマイルサービス「ANAマイレージクラブ(AMC)」会員で、9月27日午前11時30分から予約を受け付ける。ANAグループの自社運航便のうち、航空券の予約クラスが「Y/B/M/U/H/Q/V」に該当する場合に受け付ける。

 東南アジアなど区間基本マイルが片道2001マイルから4500マイルまでの場合、プレエコにアップグレードする必要マイルは1万5000マイル、ハワイを含む欧米のように4501マイル以上は2万マイルが必要になる。台北や香港、一部を除く中国本土など2000マイル以下の路線は設定しない。

 東京発着の区間マイルは、バンコクが2869マイル、シンガポールが3312マイル、ムンバイが4201マイル、シドニーが4863マイル、ホノルルが3831マイル、米国本土でもっとも少ないシアトルが4775マイル、シカゴが6283マイル、ニューヨークが6723マイル、欧州でもっとも少ないウィーンが5699マイル、フランクフルトが5928マイル、パリが6194マイル、ロンドンが6214マイルなどとなっている。

 また、AMCのダイヤモンド、プラチナ、ブロンズの各会員と「スーパーフライヤーズ」会員は、「ANAアップグレードポイント」も利用可能。ホノルルやシンガポールなどは同ポイントを片道4ポイント、欧米路線は5ポイント使用するなど、規定のポイントを使うとアップグレードできる。最上位となるダイヤモンド会員の場合は、条件がそろうとアップグレード対象外の予約クラスで購入した場合も、2倍のアップグレードポイントを使うとアップグレードできる。

 一方、現在ダイヤモンド、プラチナ、スーパーフライヤーズ会員向けに提供している、搭乗便のプレエコに空席がある場合、エコノミーから追加料金なしに変更できるサービスは、9月30日搭乗分で終了する。

 ANAでは、プレエコをエコノミークラスの一部として扱ってきたが、今回の変更により、他社のようにプレエコを独立したクラスとして扱うようになるかにも注目が集まる。
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