サムスン電子の「Galaxy Fold」が発売延期になり、ファーウェイ(華為技術)の「Huawei Mate X」にも米国の禁輸措置が影を落とし、折りたたみスマートフォンの雲行きが怪しくなってきた。

 しかし、折りたたみ技術に関するアイデアはLGエレクトロニクスによる透過式ディスプレイ搭載デバイスの特許、Samsung Displayによるクルクル丸められるディスプレイの特許、サムスンによる2カ所で折れ曲がるスマートフォンのデザインパテント(意匠特許)など、盛んに提案されている。

 そんななか、Samsung Displayは箱形に折りたためるディスプレイを考案。米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間5月7日にデザインパテント「DISPLAY DEVICE」(特許番号「US D847,814 S」)として登録された。出願日は2017年9月28日。

 このデザインは、3カ所で折れ曲がる長方形の薄いディスプレイに関するもの。広げた状態だと一般的な平面ディスプレイだが、折り曲げると直方体状に変形する。平面ディスプレイとして全面に情報を表示し、直方体でも複数の面に表示ができる。

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 ディスプレイの長辺部分には、「のりしろ」のような形状のものが飛び出している。のりしろ部分の表面には電極のようなものが描かれているものの、その機能は不明だ。

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
2019年05月24日 13時00分
https://japan.cnet.com/article/35137379/