愛媛県内の働く女性を対象にしたアンケートで「定年まで働きたいが、管理職はいや」という結果が出た。愛媛銀行の調査研究機関「ひめぎん情報センター」(松山市)が実施。「定年まで現在の職場で働きたい」と回答したのは31・8%で前年より7・0ポイント増えた一方、86・6%が「管理職になりたくない」と答えた。家庭やプライベートを重視した働き方が浸透しているとみられる。

 調査は1996年以降ほぼ毎年行っており、今年は9月に銀行支店でアンケート用紙を配り、18〜72歳の471人が回答した。平均年齢は40・5歳。

 「定年まで働きたい」とした女性の多くが、仕事のやりがいや休みの取りやすさを理由に挙げた。ただ、20・2%は「結婚、出産、育児、介護などのタイミングで退職する」と答え、38・0%は「分からない」と答えた。

 また、管理職に「なりたくない」理由については、仕事の負担や責任の重さが最も多く、未婚、既婚ともに否定的な意見が大半を占めた。未婚者では、「管理職に向いていない」、「出世に興味がない」などの理由も多かった。「女性活躍を進めるために必要だと思うこと」という問いには、半数以上が「男性の家事・育児の協力」を挙げた。

 ひめぎん情報センターは「働き方改革が企業に浸透してきたが、女性の活躍には職場環境だけでなく、男性のサポートや女性の意識改革が必要」と分析した。

2018年11月22日 11時07分
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20181122-OYT1T50032.html