厚生労働省が5日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、8月の名目賃金にあたる1人あたりの現金給与総額は前年同月比0.9%増の27万6366円だった。増加は13カ月連続。基本給の伸びが続いた。

内訳をみると、基本給にあたる所定内給与が1.4%増の24万3809円だった。残業代など所定外給与は1.0%増。一方、ボーナスなど特別に支払われた給与は7.4%減だった。物価変動の影響を除いた実質賃金は0.6%減だった。名目賃金は増加したものの、消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が上昇し、実質賃金を押し下げた。

パートタイム労働者の時間あたり給与は2.8%増の1137円。パートタイム労働者比率は横ばいの30.70%だった。厚労省は賃金動向について「基調としては緩やかに増加している」との判断を据え置いた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/10/5 9:00
日本経済新聞
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