中東最大の航空会社、エミレーツ航空は12日、米ボーイングから中型機「787―10」を40機購入すると発表した。機器類を含めたカタログ価格は151億ドル(約1兆7000億円)に達する。同日始まったドバイ航空ショーでボーイングと合意を交わした。

 今回の合意は契約確定の前段階だが、エミレーツによる「787」導入は初めて。燃費効率に優れた中型機の導入によって、欧州エアバスの総2階建て機「A380」とボーイングの大型機「777」に偏った編成を見直す。

 エミレーツのアハメド・アルマクトゥーム会長によると、「787」の納入は2022年に始まる。「多様な就航先を提供するための柔軟性をもたらす」との期待を表明した。

 大陸間の乗り継ぎ客をドバイに集めて成長してきたエミレーツは中東湾岸地域の経済減速や相次ぐテロなど地政学リスクの高まりを受け、コスト構造の見直しを迫られている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23393560S7A111C1000000/