トヨタ自動車は16日、人工知能(AI)を使い乗員を支援する自動車の未来を表現したコンセプト車「トヨタ コンセプト愛i」を27日に開幕する東京モーターショーで公開すると発表した。AIで乗員の感情や好みを理解する機能がついており、人と車がともに成長する「未来の愛車」を目指す。

新たなコンセプト車は4人乗りと2人乗り、1人乗りの3種類。AIが運転者の心理状態などを推定して支援が必要だと判断すると、自動運転モードに切り替わるなどして安全性を高める機能などを搭載する。4人乗りモデルは一部の機能を載せた状態で、2020年ごろに国内の公道で実証実験する。

 2人乗りの小型モデルは、車いすでも乗り降りしやすいように上下に開閉するドアを採用。ステアリングでなくジョイスティックで操作するため、手足に障害があっても運転しやすい。同社は「都市部の利用が中心で、シェアリングサービス向けも想定している」という。

 1人乗りは立ったまま乗るタイプ。体重移動ではなく、手で握る部分を操作することで走行できる。観光地でのシェアリングサービスなども想定しているという。

 コンセプト車はいずれも電気自動車(EV)を想定。現段階の技術を前提にすると、航続距離は4人乗りで300キロメートル、2人乗りで100〜150キロメートルになるという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22307590W7A011C1000000/