「これだけの石油の高値は2年以上なかった。」南ドイツ新聞の経済評論員、ヤニス・ベエネン氏がこう書いたのも無理もない。
26日、ブレント原油価格はとうとう1バレル59ドル31セントを上回ったからだ。


ベエネン氏は1バレル30ドルを切る歴史的な最低価格を記録したのは、わずか1年10カ月前の2016年初頭だったことを指摘している。
原油価格のこれだけの高騰の裏にベエネン氏は、25日、イラク北部で行われたクルド人自治区の独立を問う住民投票があったと睨んでいる。
現在の集計では投票者の90%がクルド人自治区の独立を支持。トルコのエルドアン大統領はクルド人の国家樹立に断固として反対しており、
軍事介入まで振りかざした。これが石油市場に影響しないはずはなく、クルド人から石油輸出に関わるブローカーらは戦々恐々としている。


「トルコが脅しでなく本当に戦争を仕掛けたら、欧州向けの石油供給への影響は回避できない結果として、
トルコ経由の輸入ルートは、これが最重要のものではなくとも、切断されてしまうだろう。」


先の報道によると、ブレント原油は今年3月1日以来初めて1バレル57ドル台を上回った。


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