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Super Mario Run の配信を開始した当日は、待ちわびた世界中のユーザーからのアクセスが一気に集中しましたが、AWS のインフラは十分なレスポンスを返し続けてくれました。ここまで何も大きな障害が発生しないケースは、大量のアクセスが想定されるゲームの配信開始時では極めてまれなことですし、2017 年 3 月時点で 8,000 万ダウンロードを突破する規模になっても AWS で特に問題は起こっていません。
竹本 賢一氏
任天堂株式会社 ビジネス開発本部 スマートデバイス事業部 事業システム開発グループ グループチーフ

バックグラウンド
任天堂株式会社は「任天堂に関わる全ての人を笑顔にする」ことを目指し、ホームエンターテインメント分野において、世界中のユーザーにかつて経験したことのない楽しさ、面白さ、驚きを持った娯楽を提供することを最も重視しています。任天堂ではこれまで、ホームエンターテインメントのビジネスを主にゲーム専用機の提供で推進してきました。

さらに任天堂では、先進国が中心となっているゲーム専用機の利用者に加え、スマートデバイス向けゲームを通じて任天堂のゲームにより多くの人に触れてもらうことで、任天堂 IP 接触人口の最大化とゲーム専用機との相乗効果による任天堂のビジネスの最大化を目指しています。2016 年 3 月からは、スマートデバイス用ゲームで豊富な実績を持つ株式会社ディー・エヌ・エー(以下DeNA)と協業し、スマートデバイス向けにもアプリケーションの提供を始めています。

その取り組みの1つとして、任天堂の人気キャラクターである「マリオ」達が登場する新しいスマートデバイス向けゲーム「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」の iOS 版を 2016 年 12 月 15 日から配信を開始しました。Super Mario Runは『片手であそぶ、新しいマリオ』として、Apple の App Store を通じ 151 の国と地域に配信され、配信開始からわずか 4 日間で全世界 4,000 万ダウンロードを突破、エンターテインメントの世界に大きな反響をもたらしています。

アマゾン ウェブ サービスが選ばれた理由
Super Mario Run を世界中へ配信するためには、クラウドベースのインフラが必須でした。さらにゲームの配信開始直後に発生する莫大なトラフィックに対応できる十分なリソースが確保できることや、各国の規制や法律にも対応できることもインフラ選定において重要なポイントとなっていました。それらの条件を満たせるゲームサーバーインフラとして、任天堂と DeNA が選んだのが AWS でした。「すでに AWS の利用実績もあったので、今回必要となる莫大なリソースを AWS なら確保できると認識していましたので、AWS の柔軟かつ高い拡張性をもったインフラは、安心して利用できると考えました。」(竹本氏)
ゲームの負荷は振れ幅が大きいので、オンプレミスでこれに対応しようとすると、かなり大規模なリソースが必要になってしまいます。「クラウドであればピーク時の負荷にも柔軟に対応でき、コストの最適化という意味でも大きなメリットになると考えました。」(金子氏)

Super Mario Run はローンチ直後に発生する瞬間的なサーバー負荷が大きいことが予想されていたため、当初からクラウドサービスの導入を検討していました。「Super Mario Run の場合、オンプレミスでそれに耐えうるリソースを確保していたならば、相当なコストが必要だったはずです。」(竹本氏)

また、大規模なオンプレミスサーバーを購入すれば、設置場所の電源や空調の整備に加え、それを運用する人の確保も必要になります。さらに海外展開する際にサーバーを海外に置くことになれば、運用管理に大きな手間がかかります。「レイテンシ、拡張性やコスト面だけでなく、運用に関する手間や人的リソースが大幅に削減できるといった点においても AWS はグローバルでのゲーム事業にとって親和性が高いと思います。」(府川氏)

以下ソース
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/nintendo-dena/