三菱航空機の水谷久和社長は19日までに就任の記者会見を行い、
開発中の国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」について、
「スケジュールをきちっと守ることが最優先だ」と述べ、
今年1月に2年延期を発表した初納入時期(2020年半ば)を厳守する姿勢を示した。


 水谷氏は4月1日付で、親会社の三菱重工業常務執行役員から三菱航空機社長に就任した。
内示を受けたのは納入延期の発表直前で、
「防衛事業しか経験していなかったので驚いた。期待感の大きさと重さを強く感じた」と振り返った。


 MRJの納期延期は今回で5度目。
従来の設計では、テロ対策など最新の安全規制に対応するのは難しいと判断した。
水谷社長は「(同社の)航空機開発は防衛省の仕事のやり方が基本になっており
、民間機の知見が不足していた」と反省し、設計変更の具体的な内容は
「秋ごろをめどに固める。必ず成し遂げる」と述べた。


 納入延期に伴う受注キャンセルは出ていないといい、
ライバル社との新型機開発競争では
「(燃費性能などで)優位性は保てる」と強調した。
6月にパリで開かれる世界最大級の航空見本市、
国際航空ショーについて「機体を持って行く方向で議論を重ねている」と説明。
MRJの実機展示で世界の航空業界関係者にアピールしたい考えだ。


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