2018-09-26 16:12
 近代までの日本は中国から様々なことを学び、取り入れてきた。現代においても中国を研究対象とする学者や研究者は数多く存在し、中国の歴史についても一定の知識を持つ人は少なくない。
一方、中国では日本について深く知っている人は少なく、日本を研究対象とする学者も多くはないと言われる。こうした傾向は今に始まったことではなく、昔から日本について豊富な知識を持つ「知日派」の中国人は少なかったようだ。

 中国メディアの一点資訊はこのほど、日本国内においても「中国には知日派が少ない」という指摘があり、中国指導部に知日派が存在することを希望する声が存在すると紹介する一方で、近代から現代における中国で知日派と呼ばれる人物が少ない理由について考察する記事を掲載した。

 記事は、20世紀初期における日本の中国人留学生に対する接し方は決して良いものではなかったと指摘し、それゆえ「日本に来た中国人留学生は帰国後に排日論者になった」と指摘。米国に留学していた中国人が帰国後に親米論者になったのと対照的だったと論じた。

 さらに、1918年3月20日に当時の国会議員だった高橋本吉が、第40回帝国議会衆議院において、「日本の利益のために中国人留学生を教育しても、中国人はこれに感謝することはない」と発言していることから、
当時の日本は「あくまでも日本のために、中国人留学生に教育を施していた」ことが見て取れると指摘し、こうした考え方も中国人留学生が排日論者になったことの要因であり、知日派を増やすことができなかった要因であると指摘した。

 続けて記事は、日本ではその後も中国人留学生に対する経済的援助を行ったり、留学に必要な手続きを簡素化したり、中国人留学生に対する偏見をなくすよう働きかけたりしてきたことを紹介。だが記事は、日本人が元々持っている中国人に対する偏見をすべて取り除くことは不可能であると主張し、
それゆえ「中国人留学生の日本に対する見方もなかなか変えることはできず、知日派の増加にもつなげることができていないのだ」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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