有名なバイキング戦士、実は女性だった

■武器と馬を副葬した理想的な墓、遺骨のDNAを解析

 今から1000年以上前、現在のスウェーデン南東部にあたるビルカという都市で、裕福なバイキングの戦士が葬られた。
 立派な墓には、剣と矢じりが添えられ、2頭の馬も一緒に埋葬されていた。
 バイキングの男にとって理想的な墓である……たいていの考古学者はそう考えていた。

 ところが、研究者が遺骨のDNAを解析したところ、予想外の事実が確認された。
 墓の主は、女性だったのだ。

 研究結果は、2017年9月8日付け学術誌「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された。
 ヨーロッパ全土で何百年にもわたって交易と奇襲を行ってきた中世の船乗り、バイキングのありようについて、考古学者の間に驚きが広がっている。

 「これまでビルカの墓は、バイキングの男性戦士の『理想』の墓と考えられていました」と、米ベイラー大学の考古学者デービッド・ゾーリ氏は話す。
 「この研究結果は、考古学的解釈の核心に触れるものです。つまり我々は常に、性別による役割分担について自分たちの解釈を当てはめてきたということです」。ゾーリ氏は今回の研究には関わっていない。

 バイキングの伝承は、戦士が男性だけではなかったことを以前から示唆していた。10世紀初めのアイルランドの文献には、インゲン・ルーア(赤い娘)という女性戦士が、バイキングの船隊をアイルランドへと導いたとある。またゾーリ氏は、13世紀の「ボルスンガ・サガ」を含むバイキングの物語の多くに、男性戦士と共に戦う「盾を持った乙女」が登場すると指摘している。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

ナショナル ジオグラフィック日本版 11/23(月) 16:33
https://news.yahoo.co.jp/articles/842b9d7840b7cce97737086b24dedb1ea47f9468