理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)は16日、開発中の新スーパーコンピューター「富岳」を報道関係者に公開した。2021年度の本格稼働を目指すが、新型コロナウイルス関連の研究のため既に試験利用を始めている。

 松岡聡センター長は「富岳は省エネとパワーと汎用性を兼ね備えている。富士山の広い裾野のように、医療や防災、貧困解消などへテクノロジーを応用し、普及させることが目標だ」と話した。

報道陣に公開されたスーパーコンピューター「富岳」=16日午前、神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センター(渡辺恭晃撮影)
 石川県かほく市の富士通ITプロダクツで製造され、10トントラックで72台分にもなる装置は5月13日に搬入を完了。体内での薬剤の動きを再現し、新型コロナの治療薬を探すなどの研究が進む。

 富岳は昨年夏に運用を終えた「京」の後継機で、計算速度は約100倍に向上する見込み。


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