0001しじみ ◆fbtBqopam767 しじみ ★
2020/05/19(火) 14:27:06.00ID:CAP_USERhttps://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/King-Henry-VII.jpg
今回はアイルランド在住のグラフィックデザイナー、マット・ローリー氏(41)により、ヘンリー7世(1457〜1509)の顔を復元した画像が公開。
ヘンリー7世は、テューダー朝(1485〜1603)時代のイングランド王として知られています。
復元された顔は、死後にかたどられたデスマスクをもとに作られたものです。
ちょっと怖いかもしれませんが、これまでは肖像画でしか見れなかった顔も、リアルな写真で見ると急に親近感を覚えるかもしれません。
とは言っても「ヘンリー7世ってだれ?」と思う人が多いでしょう。実は彼、結構すごい人なんです。
■「ヘンリー7世」はどんな人?
とは言っても、「ヘンリー7世ってだれ?」と思う人が多いでしょう。
テューダー朝は、イギリス史において最も激動の時代のひとつとして知られますが、残念ながら、その国王として一般認知度が高いのは、ヘンリー8世やエリザベス1世の方です。
ヘンリー8世(7世の息子)は、男児を産まない妻と別れたいがために、時のローマ教皇を無視して、国王が離婚するための法律を勝手につくった無法者でしたし、エリザベス1世は、「私はイングランドと結婚した」と宣言して、生涯独身を貫いたことで有名です。
また、スペインの無敵艦隊を打ち破ったのも彼女でした。
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https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/500px-Darnley_stage_3-1.jpg
彼らに比べると知名度の点では劣りますが、何を隠そうヘンリー7世こそ、テューダー朝を築いた最初の国王なのです。
それ以前のイングランドでは、王位継承権をめぐり、ランカスター家とヨーク家が1455〜85年まで内乱を続けていました。両家ともバラを家紋にしていたので、「バラ戦争」と呼ばれます。
このランカスター家の縁者であるテューダー家にいたのがのちのヘンリ7世でした。彼がヨーク家を倒して、1485年にテューダー朝を開き、正式に国王として即位したのです。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/200px-Henry_Seven_England.jpg
彼は、ライバルのヨーク家の娘と結婚することで、両家の争いに終止符を打ちます。また、長期にわたる内乱の中で貴族が没落するのに乗じ、絶対王政を進め、国内の政治を安定させました。
24年の治世の後、ヘンリー7世は結核で亡くなりましたが、その際にデスマスクが取られていたのです。
今回の復元作業は、このマスクをもとに行われました。
■肖像画とも特徴が一致
ローリー氏は、画像の着色化やデジタル編集技術を用いて、歴史上の人物の顔を復元する活動をしています。
今回のヘンリー7世は、死の直前の病苦のためか、顔がかなり痩せこけていました。
こちらが、デスマスクから復元したヘンリー7世の顔です。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/Stages-.jpg
高くて長い鼻と前に突き出た額が特徴的ですが、輪郭はげっそりとしています。生前はもっと肉付きがよかったかもしれません。
骨格や輪郭が忠実に再現されている一方、肌の色や髪型、眉毛などは、かなり主観的な推測が入っているといいます。
専門家の中には「ヘンリー7世はヒゲを生やしていた」とする意見もあり、それに合わせて復元パターンも変わります。しかし、ローリー氏は、復元プロセスにおいて、クリックひとつで肌色を消したり、髪型や眉毛が修正できるようにしました。
その結果、ヒゲを生やした場合は以下のようになっています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/Artist.jpg
肖像画と比較してみても、鼻の形やアゴの突き出し方などはほぼ一致しています。
肖像画でしか見れない偉人の顔も、こうして見ると急に距離が近く感じられますね。
ローリー氏は、この他にも多くの復元作業を行っており、詳細は「My Colorful Past」で見ることができます。
https://nazology.net/archives/60061