今月初め、アイスランドの上空に、まるでドラゴンのような壮大なオーロラが出現した。

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 ディズニー映画『眠れる森の美女』の魔女マレフィセントが変身した、火を吐くドラゴンを彷彿とさせるが、オーロラの原因となる太陽風が観測されていないことから、NASA(米航空宇宙局)の研究者が首をひねっている。

 天体物理学者ロバート・ネミロフさん(ミシガン工科大教授)とジェリー・ボンネルさんは今月18日、NASAの公式ウェブサイトで、アイスランド上空に出現したオーロラの写真を公開。そのうえで、「2月当初、太陽には黒点が見られず、太陽風は穏やかな状態だったんだ。どうしてこんなオーロラが見られたのか全然わからない」と首をひねった。

 というのも、オーロラが出現するメカニズムは、太陽から吹き出す太陽風のなかのプラズマ粒子が、地球を取り巻く磁気圏内に入りこんだとき、大気と衝突して発光すると考えられているためだ。

 NASAの太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)」の観測データでは、今年2月に入ってから中旬にかけて、太陽は黒点のない状態が続いており、太陽風を起こすような大きなフレア(爆発現象)も観測されていないからだ。

 しかし実際には、写真を撮影したチャン・ジンイーさんとチェン・ワンさんの二人は、ドラゴンだけでなく、フェニックス(不死鳥)のようなオーロラの撮影にも成功したそうだ。

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