弾丸が投網します。

つい最近、ドローンによって起こされたアメリカとイギリスの空港での飛行機の遅延。こういった迷惑ドローン事案は、これからどこにでも起き得る、脅威と同時に頭痛のタネになりそうですよね。

そこでアメリカ連邦航空局とFBIは、先日開催されたスーパーボウルに至るまでの数日間、スタジアム近くでドローンを飛ばすべからずとお触れを繰り返していました。というのも、それが安全を脅かすテロ行為になり得てしまうから、というのが理由でした。

■ドローンを防ぐ技術開発

どこにでもあるドローンが引き起こす問題が増えている昨今、その裏では、ドローンをブロックする業界が成長しています。そして政府と軍の機関も、反ドローン技術の開発に関わっているんですね。たとえば、スーパーボウルで対ドローン用レーダー・システムをテストしようとした、スタートアップ企業のEchodyne社があります。彼らは、なんとビル・ゲイツと国防省、それにアメリカ海軍により支援されているのだそうです。

そして最新のコンセプトは、アメリカ陸軍研究所のチームによって開発された、ドローンを捕縛するネットを仕込んだ、40mmのグレネード弾。

その特許が火曜日に発行され、どのように作動するのかが説明されています。

弾が目標に近づくと、操作盤からの信号がサーボ・モーターを作動させます。サーボはボール機構にある中央の固定プランジャーを解放し、弾頭部分より収納されたネットが、花弁と錘と共に射出されます

ペンタゴンの特許を取り扱う、TechLinkのシニア・テック・マネージャーであるブライアン・メッツガー氏は、米Gizmodoにグレネードのことをこう話してくれました。

改造されたクワッドコプターを目視できているのに、落とす手段を持たない歩兵との溝を埋めてくれます。そして何十年も使っている、40mmのランチャーに使えるように合わせています

■従来のものより効果的

この特許によれば、この投網弾は技術面について、たとえば熟練の操縦士を必要とする、大きなドローンからネットを投げるものや、ネット・ランチャーを搭載したがために重くなり、有効範囲が限られてしまうドローンといった関連技術より効果的だった、というテスト結果を示しています。

メッツガー氏は、これらのグレネード弾がもうすぐ発売される可能性があると考えています。

我々は、特許をライセンス化し、それを供給できる製造業者を見つける過程にあります。とはいえ、この技術は開発の高い段階にあるため、実際に運用環境に入るまで、それほど長くかからないでしょう

■そのたのドローン対策

ほかには、これまでにもドローンを捕獲するためのドローンが登場したり、網を放つキャノン砲が作られたり、一発400万円で小型ドローンを撃ち落とすスティンガー・ミサイルなんていう大掛かりな装置も作られました。火炎放射ドローンで焼いてしまうのもテかもしれませんが、既存の砲塔で使えるグレネードだったら、かなりお手軽かもしれませんね。

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https://www.gizmodo.jp/2019/02/us-army-anti-drone-grenade.html