てんかん発作の予兆をスマートフォンで患者に知らせるシステムを、東京医科歯科大と名古屋大、熊本大の研究チームが開発している。下着に内蔵したセンサーが心拍の変化を検知する仕組みで、意識を失うことで起きる大けがや事故の回避が期待できる。2019年度にも実際の患者で臨床試験(治験)を始める。

 てんかん発作は、脳の神経細胞に流れる電流が過剰になって起きる。患者は約100万人とされる。7割は薬の服用で発作を抑えられるが、残る3割は薬が効きにくい難治性だ。

 難治性てんかんの治療は現在、発作を起こす原因となる脳の部分を切除する手術や、首の神経に電気刺激を加えて発作を軽減する方法がある。ただ、記憶障害や声がかすれるなどの副作用の可能性もある。

https://www.yomiuri.co.jp/photo/20181229/20181229-OYT1I50048-L.jpg

読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/science/20181229-OYT1T50126.html