中国で、男性が仕事から帰った際に定期的に靴下を嗅いでいたところ、それが原因で感染症になったと報じられた。だがこの報道に対して、米大学の専門家はその信憑性を疑っているようだ。

中国の動画ニュースメディアPear Videoによると、37歳の中国人男性は、仕事から家に帰宅すると自分の靴下の臭いを嗅ぐのが習慣だった。だが、靴下は男性の足の汗によって真菌が繁殖しており、臭いを嗅いだ際にその胞子を吸引。男性は肺に深刻な感染症を発症してしまったとされる。男性は治療のために病院に入院中だという。

この報道に対し、ヴァンダービルト大学で感染症が専門のウィリアム・シャフナー氏は、このような事態は起こりそうにはないとの見解をLive Scienceの取材に述べている。シャフナー氏は自身の長い臨床経験の中で似たようなケースに遭遇したことがなく、ニュースにはどういった真菌が感染症を引き起こしたのかという情報もないため、この報道は疑わしいとしている。

だが、生物学的には真菌が繁殖した靴下を嗅ぎ続けることによって肺感染症を発症する可能性はゼロではないという。真菌の胞子を吸引したことによる感染症は、洞窟に住むコウモリの糞に含まれる真菌の胞子を吸引してしまったことによって、感染症を発症した洞窟探検家のケースなども実例として存在する。

人は常に菌に晒されてるため免疫があり、必ず病気になるというものでもないが、中国の男性の場合、日常生活の中で休まる時間が少なく、免疫システムが弱まっていた可能性があると地元メディアは報じている。

報道に疑わしいところは多いものの、シャフナー氏はもし本当であれば興味深いケースになると述べている。

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