患者自身の細胞を使って脊髄損傷を治療する再生医療製品の製造・販売について、厚生労働省の専門部会は21日、条件・期限付きで承認する意見をまとめた。厚労相が年内にも承認し、保険適用の手続き後、来年中に販売される見通し。リハビリ以外に有効な治療法がなかった脊髄損傷で、治療用の再生医療製品が承認されるのは初めてとなる。

 承認されるのは、医療機器大手「ニプロ」と札幌医科大が共同開発した「ステミラック注」(販売名)。

厚労省によると、治療の対象は、損傷からあまり時間が経過していない、手足が完全にまひするなどした重症患者。脊髄を損傷してから約1か月以内に患者の骨髄液を取り、その中に含まれる「間葉系幹細胞」を培養後、細胞5000万〜2億個を点滴投与する。

読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/science/20181121-OYT1T50096.html