小惑星「リュウグウ」への着陸に向けた準備を続けている日本の探査機「はやぶさ2」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、着陸する時に目標として使うターゲットマーカと呼ばれる目印を小惑星に投下し、無事、着地させたと発表しました。ただし、狙った範囲からは5メートル余り外れたため、どのような運用を行うと確実に着陸ができるか、改めて検討を行うとしています。

「はやぶさ2」は、ことし6月、地球からおよそ3億キロ離れた小惑星「リュウグウ」の上空に到着し、先月下旬に最初の着陸を予定していましたが、予想以上に地表が岩に覆われていて、着陸に適した平らな部分が限られていることがわかり、着陸を来年1月後半以降に延期しました。

JAXAは小惑星の赤道付近に直径50センチを超える大きな岩がない半径10メートル前後の平らな場所を確認し、ここを着陸候補地として、先月下旬、高度12メートルまで「はやぶさ2」を接近させる演習を行いました。

JAXAではこのとき、着陸の時に「はやぶさ2」が目標とする直径10センチのターゲットマーカと呼ばれる光を反射するボール状の目印を投下し、無事、着地させたということです。

しかし、予定では半径10メートルの範囲の中に落とすはずでしたが、およそ5.4メートル外側に着地したということです。

このため、JAXAでは当初の目標より離れた場所にあるターゲットマーカをどう利用すると、確実な着陸ができるか改めて運用の方法を検討するとしています。

JAXAの吉川真ミッションマネージャは「ターゲットマーカの位置が目標地点から離れたことは残念だが、全体的には順調に進んでいて、楽観視せずに慎重に検討を行いたい。来年1月以降の着陸予定は変えずに進める」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/K10011703281_1811081554_1811081556_01_02.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/K10011703281_1811081554_1811081556_01_03.jpg

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181108/k10011703281000.html