兵庫県淡路市の県立淡路夢舞台温室奇跡の星の植物館で、チリ原産の植物プヤ・チレンシス(パイナップル科)が開花した。

 花を見られる機会は貴重という。

 南米アンデス山脈などの高地に分布。長く伸びて鋭くとがった葉にとげがあり、
近づいた羊の体に刺さることから「羊食い」の異名があるという。
植物館では2003年から、スタッフが許可を得てチリから持ち帰った種を温室で育て、
高さ約5メートルに成長。先端に穂のようにつぼみが集まり、栽培を始めて15年目の3月28日、ついに花が開いた。

 花は黄色がかった緑色で、鮮やかなオレンジ色の雄しべがのぞく。
十数年に1度しか咲かず、植物館によると国内での開花記録は確認できていない。
まだつぼみが残り、今後1週間ほどは見られそうという。

 担当者の小松知代さんは「育てるのが難しく、温度や湿度、日の当たり方などの条件が整って開花にこぎつけた。
花が終わると枯れてしまう可能性があり、種がとれても次に見られるのは10年以上先になるかも」と話す。

 植物館ではこれまで、仲間のプヤ・ベルテロニアナとして公開していたが、花の色を見て初めて違う品種だったと判明した。

画像:穂のように集まって咲くプヤ・チレンシス
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読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/20180406-OYT1T50000.html