0001しじみ ★
2018/03/16(金) 23:01:31.68ID:CAP_USER■「赤ちゃん言葉」での犬との会話、効果は?
犬に話しかける時は、それが子犬であれ老犬であれ、
なぜか人間の幼児に話しかけるような「赤ちゃん言葉」になってしまうものだ。
つまり、いつもよりも声を高めにして抑揚をつけた話し方だ。
そして実はそれが犬との絆を築くために効果的であることが科学的に証明された。
英国ヨーク大学心理学部のケイティ・スローカム博士は、
「人間が犬に話しかける際は、高い声で抑揚をつけるのが欧米では一般的だが、
これが犬にとってプラスになっているのか否かについては、あまりよく知られてない」と語り、
「動物と人間の社会的な絆は、コミュニケーションの内容や方法によって変わるものなのか知りたかった」と、
実験の動機についてヨーク大学の発表文で述べている。
スローカム博士を中心としたヨーク大学の研究員らが成犬30匹以上を使って実験を行い、
学術誌「アニマル・コグニション」に結果を発表した。
■犬向けの話を甲高い声vs人間向けの話をいつも通り、さて結果は?
犬と2人の実験者(実験者Aと実験者B)が同じ部屋に入って実験を行った。
犬に話しかける言葉の内容はそれぞれの実験者があらかじめ録音し、スピーカーを各自の膝の上に乗せて再生した。
実験者は口元を隠して顔の表情も変えず、ボディランゲージなどで犬に合図を送らないようにした。
こうすることで、別の研究機関が昨年行なった類似の実験(実験室にスピーカーだけを置いて声を流した)と比べ、
より自然な環境で実験ができたと同時に、犬の反応や、実験者とどれだけ一緒に過ごしたがったか、
などがテストしやすくなったという。
この昨年行われた類似の実験では、子犬は赤ちゃん言葉で話しかけた場合によく反応するが、
成犬には効果がない、という結果が示されていた。
今回、実験者Aのスピーカーからは「いい子だね」や「お散歩行こうか?」など、
犬を対象にした話の内容を感情豊かに話す声(人間の赤ちゃんに話す時によく見られるもの)が流された。
実験者Bのスピーカーからは、成人に向けて通常の声の調子で話す内容が流された。
例えば、「昨日映画を観に行ったんだ」などだ。
この間、犬は短いリードに繋がれており、声に対して犬がどのように反応するかを観察した。
スピーカーから声を流し終わった後、リードを外して犬が実験者のそばに行きたければ行かれるような状況を作った。
スピーカーから声が流れている間に犬が実験者AやBの方向を見ていた長さや、
リードが外された後に各実験者とどのくらいの時間を過ごしたかを測定した。
なお、犬が実験室に入ってから実験が始まるまでの時間は、コントロール期間として記録し、
犬がどちらかの実験者に対して興味を抱いているか否か、特定の場所に関心を示しているか否かなどを調べた。
■「飼い犬とのコミュニケーションに役立ててほしい」
次の実験では、話す内容(犬に関係した内容か否か)や
話し方(甲高い声で感情的に抑揚をつけて話すか否か)だけの場合は犬がどのように反応するかを調べた。
犬に関係した内容(「いい子だね」「お散歩行こうか」など)を通常の声のトーンで話したり、
大人に向けた会話の内容を甲高い声で感情的に抑揚をつけて話したりしたのだ。
2つの実験から、
犬は犬に向けた話の内容を甲高い声で抑揚をつけて話しかけた時に最もよく反応していたことが分かった。
他のパターンでは、違いはほとんど見られなかったという。
ヨーク大学の博士課程で学ぶアレックス・ベンジャミン氏は、
自分に話しかけていると犬に分かってもらうには、
犬に関連した話を高い声で感情を込めて話す必要があるということが今回の実験で示唆された、と説明。
今回の実験が、犬を飼っている人や獣医など犬と関わる職業の人が犬とコミュニケーションする際の役に立てば、
とヨーク大学の発表文で語っている。
ただしベンジャミン氏は英紙タイムズに対し、「人間がばかっぽい話し方で声をかけてくる時は、
そのあとにご褒美をくれる可能性が高い、ということを犬は分かっているのかもしれない」と複雑な思いを明かしている。
関連ソース画像
https://www.newsweekjapan.jp/stories/assets_c/2018/03/iStock-470621512a-thumb-720xauto.jpg
関連動画
Using Baby Talk is a Good Way to Bond With Your Dog! https://youtu.be/TZ2pw_yLk68
ニューズウィーク日本版
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/03/post-9744.php