イスラエルの洞窟で見つかった化石から、現生人類が約17万〜19万年前の時点で、
アフリカから中東に移動していたことがわかった。
これまでの定説より約4万〜5万年さかのぼるという。
国際研究チームが25日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 現生人類の起源はアフリカで、
およそ約12万年前にアラビア半島やアジアに広がったと考えられてきた。
今回、イスラエルなどのチームがイスラエル北部のカルメル山の洞窟で、
約17万7千〜19万4千年前の上あごの骨や歯を発見した。

 化石をCTスキャンなどで詳しく分析し、アフリカや欧州、
アジアで見つかったほかの人類の化石と比べたところ、
特徴から絶滅したネアンデルタール人などではなく、現生人類の化石と判断した。

 国立科学博物館の篠田謙一・人類研究部長は「化石が発見されたイスラエルのカルメル山では、
以前から現生人類やネアンデルタール人の化石が見つかっていた。
今回の発見は、現生人類がアフリカからアジアやヨーロッパに広がり始めた時期を
より詳しく示す意味で重要だ」と話している。

画像:イスラエルの洞窟で見つかった現生人類の歯
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180125003500_commL.jpg
画像:骨の化石が見つかった洞窟(イスラエル北部カルメル山、ミナ・ワインスタイン・エブロン氏提供)
https://amd.c.yimg.jp/im_siggAYNZnw0KFryVcE1euPZlng---x400-y301-q90-exp3h-pril/amd/20180127-00000059-asahi-000-1-view.jpg

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朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL1R5JB5L1RULBJ00W.html