対戦ゲームで勝敗を競う「eスポーツ」が広がりを見せる中、学校の部活動に取り入れる動きが出てきた。業界への企業の参入が相次いでいることや、プロ選手を養成する専門学校が設立されたことなどが、流れを後押ししているようだ。ただ、教員らの間では反対意見も根強く、教育現場は揺れている。eスポーツは「ゲーム」か「運動」か−。浸透に向けては課題も浮かぶ。(高力悠一朗、橋本昌宗)

 ■学校でeスポーツ

 夕方の校舎に、コンピューターゲームをプレーする音が響き渡る。生徒が隠れてやっているのではない。れっきとした学校の部活動の一コマだ。

 愛知県立城北つばさ高校(名古屋市)には昨年、「eスポーツ部」が誕生した。平成29年に開校したばかりの同校では部活動の設置も手探り状態で進められ、校長の発案で決まったという。

 鳴沢由紀子教頭は「『eスポーツはスポーツなのか』という意見はあったが、学校に興味を持っていなかった子も居場所ができた」と力を込める。車いすの部員もいて、一緒に楽しんでいるという。

 茨城県立大洗高校(同県大洗町)では、今年4月からeスポーツの部活動を立ち上げようと検討が進められた。関係者によると、同県では今年9〜10月、国民体育大会が開催され、都道府県対抗のeスポーツ大会の実施が決まっていることもあり、生徒が発案。しかし、教職員から「学校で堂々とゲームをさせていいのか」といった反対意見が上がったという。

■プロ野球も参入

 揺れる学校現場だが、国内のeスポーツをめぐる動きは加速している。

 昨年2月には、eスポーツをプロ競技として普及する一般社団法人「日本eスポーツ連合(JeSU)」が発足。Jリーグもeスポーツに参入し、すでにJ1クラブ15チームが推薦する選手などによる大会が開かれている。

 プロを養成する専門学校も登場し、各地には対戦施設が続々とオープン。昨夏、インドネシアで開かれたアジア競技大会では、公開競技ながらサッカーゲーム「ウイニングイレブン2018」で日本人が優勝し、注目を集めた。

 プロ野球も今年1月にリーグ開催を発表した。東京都も来年度予算に大会開催費を盛り込み、将来的には五輪の正式種目入りを目指す動きも出てきた。


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